約束までの時間を有意義に過ごすための独り談話室

離婚されるそうなので一人暮らし準備の為の心構えと今までの回想録(メモワール)

庭いじりに向かない魔女の話その②

イギリスにいた時に住んでいた家にはバラやラベンダー、りんごの木があった。

バラは初夏が盛で、あまりキツくない、いい香りがした。

ラベンダーにはその草むらに住む妖精のように、いつもミツバチがまわりを飛び交っていた。

りんごが少し酸っぱいブラムリィ、蜂蜜で煮てケーキに入れたりして楽しんだ。友人の家のラセットと言う種類の青りんごもなかなか美味しくて、物物交換していただいた。

バラを切るのはもったいなくて、でも切らなければ実が出来てしまうので、そういう嫌な役目は夫に任せた。

パンジーや、デイジー、いちごも育てた。

緑の指がなくとも、

イギリスには、こんな不出来な魔女を手伝うブラウニーがいてくれるかのように、基本何でもよく育った。

向こうでなら、ワタシもよく土をいじる、いっぱしのガーデナーだったのだ。

 

夏の、日の長い夕暮れは夜の9時過ぎまで明るくて、

いつまでもバックヤードの花と夏の夜の暮れないヴァニラスカイの空が綺麗で、市販のエルダーフラワーのコーディアルをワインで割り、それを舐めながら、いつまでも眺めていられた。

 

もうあんな空も、ラベンダーの香りも、

すでに自分のそばにはないけれど、

時々ふと

そんなふうに過ごしていた時もあったなぁ、と

懐かしく思い出す。

いつもどこからか乾燥した花の香りがする、欧州を忘れ難く、

きっとワタシはアロマに心寄せている。

 

イギリスはすでに寒いころだ。

 

北欧州の秋は短く、あっという間に冬になる。

イギリスにいた頃住んでいた家は、

大家さんがB&Bにしたそうだ。

 

いつかひとりになったら、行ってみたいな。

 

何も考えなくて良かったあの頃に、

一瞬でも帰れたらいいのにな。

 

今日は向こうの夢を見たので、

少しセンチメンタルです。