北総ロザリオ文芸部

タイトル一新です。離婚(予定)後の自由満喫と今までの回想録(メモワール)

伝えるニュアンスの難しさと、受け止めきれない程余裕のない者の悩ましさ

職場での一コマ。

 

系列会社のサービスを相互的にやりとりしている中で、

定期的にこちらは食品を届けて、あちらは備品等を入荷してくれる。

しばらく何の問題もなくやり取り出来ていたはずなのに、

ここにきてあちらの配送担当がこう切り出してきた。

「時間とられるんで、荷物は入り口に置いて行っていいですか?」

正直、即答出来ずに私も先輩同僚も考えあぐねた。

入り口はいろいろな業者の出入りがあるので、物は置きたくない。

すぐに取りにいけばいいのだろうが仕事中はこうみえて結構忙しいので中座は出来れば御免こうむりたい。

とはいえあちらの配送員さんも時間で回るルートサービスを兼ねているので、系列会社の配送なぞお金にならない作業は出来れば短時間で済ませたい。

そこにご意見番の重鎮(かつては出世街道だったが今は窓際)が来て、こう言い放つ。

「以前の人はきちんと事務所まで運んでくれたのに、君は出来ないの?」

多少の嫌味が混じる、上から目線の言い方に聞こえた。

言われた彼は即座に切り返す。

「僕も大変なんですよ。こっちで対応お願い出来ませんか?」

こう返された重鎮はまともにくらった言葉に明らかに怒りをにじませた。

「おい、お前はお客さんの前でもそう言うのか!お前の上司はそんな教育してるのか?!」

 

こうなったらもう言葉の殴り合いである。

二人のヒートアップに巻き込まれないように、静かにしていたワタシ達だけど、

配送の人の言い分も分かる。彼はこう言いたいのだ。

(アンタみたいな暇そうにしてる人間が動いてくれればそれで済むだろ?)

そして重鎮の言いたいことも、まあ分かる。

(お前みたいな口の聞き方を知らない人間がマトモな仕事なんか出来るか!)

 

どっちにも立場があるしそれぞれの仕事のあり方も分かっているからの「俺の立場も分かれよコノヤロウ」的な甘えは、恐らくあるのだろう。言うなればcommunication不足の夫婦の言い争いみたいなものだ。(不幸にもワタシはその渦中にあるが)

 

でもひとつ言い方を変えれば、普通に会話が成り立つだけの事なのだ。  

「事務所に運ぶのが少し大変なのでカートを借りてもいいですか?」

「ああ、いつも入り口脇の通路奥に置いてあるから使ってよ。その時は声をかけてね」

 

実際、別の配送員さんとうちの長との会話だった。

伝える時にはなるべく棘を隠す、柔らかく対応する、が基本のサービス業。

もちろん人間だから、毎日機嫌がいいわけではないし、ストレスもある。

どうしてこんなに余裕のない会話が生まれたのか、と自分なりに考えたけど、やはり業務のキツさ、忙しさ、一人ひとりが抱えるタスクの多さが原因なのかな、と思う。

ワタシはパート社員だけど、あまりの仕事の多さに月初は本当に地獄だ。

 

「自分のエリアの責任と自覚を持って」仕事をするよう、よく言い聞かせられるけど、

正直パートにそんな責任なんてないよ。

責任持て、って言うなら正社員と同じ給与くれなきゃオカシイでしょ。

だってパートだもん。

そうやって末端にしわ寄せがいくシステムにあぐらをかいている経営者のおかげで、

業務の厳しさに余裕がなくなり、結局不満とストレスだけがお腹のなかに溜まっていって、ついには辞めていくのだ。

 

今季の終わり、関わっていたエリアから5人も辞める。

同じパート社員も2名辞める。

 

(割に合わないわ、この会社)

だれもがそう思いながら、今日も明日も仕方なく勤めてる。

そういう日々に飲まれてしまう前に、

なにかを始めなきゃいけないのかな、と思う。