北総ロザリオ文芸部

タイトル一新です。離婚(予定)後の自由満喫と今までの回想録(メモワール)

余裕なく年齢を重ねるのは哀しい

一週間の月初処理前半が終わり、少し肩の荷も下りて良い気分で、

さてアーシャの好きな猫様専用スープを買おうと、

近所のスーパーに寄ってみた。

 

ペットコーナーの近くには生活雑貨が陳列され、トイレットペーパーが積まれている。

そこに1人の男性(足腰はしっかりしていそうだが、仕事をしているようには見えない普段着のおじさん)がやってきて、いきなり積んであるトイレットペーパーの一番上からいくつかを掴んでは通路にボンボンと置き始めた。

(随分沢山買うんだな)と見ていた私は、その次の瞬間、目を疑った。

その初老の男性は、通路にいくつかのトイレットペーパーを山積みにしたあと、

下の方に積んであるペーパーを選び出し、通路に置きっぱなしのペーパーには目もくれずにレジに向かった。パートの女性が訝しげに、通路にあったペーパーを戻すのを、後ろを振り返り確認したうえでレジに向かったのだ。明らかにわざとだ。

あのさあ。

ペーパーなんて上から順に取ればいいじゃん。何がどう違うの?

下のペーパーがなにか特別なトイレットペーパーだとでも言いたいのか。

おじさんはそのまま店を出た。

その後階下で食料品を買っていたら、初老のご夫婦がワタシのすぐ後ろに並んだ。

帰宅時間は混み合うので、10分くらい待つこともしばしば。

しかしこのご時世、人手不足もあり、お店の人件費事情もからみ、レジが全部開いていることが少ない。10基あるうちの4開いていれば良い方だ。

長蛇の列のなか、ワタシのうしろのご夫婦のご主人の方がイライラしだす。

突然、慌ただしく通り過ぎていこうとした店長らしき男性に向かって

 

「おい、こっちも開ければいいだろ!!人が待ってるのに、客商売も出来ないのか!」

と怒鳴った。

この時点で深い溜息が出たワタシは、そのご主人に向かって

「どうぞ、お先に」

と順番を譲った。

「ご主人」はササっと、レジ前に荷物を置き、会計を始めさせる。

周りの人間がこちらを見ているのが分かったが、

ワタシは別の人に注視していた。

奥様の方が気になって仕方なかったのだ。

ご主人は遂にワタシにお礼も言わず(不思議なことに順番を譲ったワタシの顔すら見ないで買い物かごをレジ前にドカン!と置いた)、ブツクサ言いながらセルフレジに向かったが、荷物は奥様が持っていった。どうやら財布は俺だから荷物はお前、のようだ。

(お前さんに譲ったんじゃないよ、オトーさん。

お前さんの哀しそうな、細くて弱々しい奥さんに譲ったんだよ!)

と心のなかで呟いてから、少し後悔した。

こんな所でこんな人間を甘やかすんじゃなかった、と。

 

でも、一緒にいるこの奥様はきっとバカ旦那のイライラで気が気じゃなかっただろう。

奥様は小さい背中を丸め、細くなった目でワタシをちら、と見てから

「ありがとうございました・・・」と

消え入るような声で言った。

ワタシは、彼女に口元だけの笑みを浮かべ、その場を離れたが、

なんだかとてもやるせない気持ちになって、

追いかけてそのバカ親父のゴマ塩頭のひとつでも殴ってやりたくなったのだが、

これは自分の置かれた境遇を彼らに投影させたからだな、と分かっていたので

 

(早くあのオヤジが大人しくなって、

(どういう状況が大人しいのかはハッキリとは書けないケド)あの奥様に平穏無事な日々がくればいいなあ)

と小さく祈った。

 

人前で怒鳴る、店の品物を散らかしてそのままにする、

まるで3歳児じゃないか。

何事にも動じない、どっしりとした大樹のような、

あるいは細い儚げなすすきのような柔らかな、

ゆとりを感じさせる年配の方は沢山いるが、

何故か今日は不思議な星まわりで

かように人をイラつかせる余裕のない大人に出会ってしまった。

 

腹立たしいことなどのネガティブなことは書き出したほうがその感情に向き合うことでうまく記憶処理が出来るらしい。

ここに書き留めておく。

 

それにしてももうすぐ元のつく夫といい、

こういう男どもといい、

少しは自分のことみっともないと思って欲しいよ。

 

自分本位で生きてき過ぎだろ、お前ら。

死ぬ一歩手前で気付いても遅すぎるんだよ。

何を勘違いして、暴君のように振る舞っていいと思ってるんだろう?

思えば義理父もそういう人だ。

会社人生で味わった上下関係が、未だに心身共に染み付いてる、

一番哀しい類の人種。

店で待たされると、お茶を出してくれている横でいきなり席を立って帰る、

イライラしている時に、ショッピングモールで清掃員の女性のバケツを蹴り飛ばす、

というのは実際ワタシが見た義理父の本性だった。

 

何がそんなに「不満」なのだろう?

ただ他の人々も普通に生活しているだけなのに。

自分だけの気分の起伏に、他人が合わせてくれて当たり前だと思っているのだとしたら、それはそう思わせた周囲の責任でもある。(先程レジを譲ったワタシのような)

 

だからこそ、ワタシは夫のもとから去ったのだ。

義理父が、

「子供を残して家を出る女なんざ、ろくな母親じゃない!」と

怒り心頭らしい。

その言葉、半年以上オンナと毎週末遊んでたアナタの息子にそのまま返すから。

 

彼らの人生は、狭すぎる心の棚に上げるものが多過ぎて、どんなに棚を作っても荷崩れをおこす。心のバランスが取れてない。

余裕がないって、

つまりそういう事だ。

 

 

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金銭的な余裕は多いと言い難いけど、心の余裕が有りすぎて冷たいデザート。

本日はわらび餅(もどき)。結構好き。お腹いっぱいになり、ふうふう言って食べました