北総ロザリオ文芸部

タイトル一新です。離婚(予定)後の自由満喫と今までの回想録(メモワール)

フルトンとともに、図書を漁りに。

今週のお題「雨の日の楽しみ方」

 

ロンドンに住んでいた頃、一週間のうち半分は必ず散歩をすることを自分に課していた、と言うか自然に体がそう動いた。

期間限定の少し長いホリディなんだからと、

出不精のワタシはなんとか自分を奮い立たせ、今日はコヴェントガーデン、明日はケンジントン、その次の日はグリニッチ(天文台や美しい旧王立海軍大の建造物がある。マーケットも売り)・・・とバスや電車を駆使しながら、とにかく歩いた。

「一時的な居住者」というお気楽なスタンスでいられる毎日は素直に楽しくて、

ワタシは雨の日も出かけた。

と言うよりも、ロンドンは静かに降る霧雨のような日が多い。

一日中降るというよりも、降ってはやみ、また降るの繰り返し。全体的に灰色の空のイメージは拭えない。霧の町というよりは、雨の町だ。

そんな土地で「晴れたらお出かけ」は有り得ない。

雨でもなんでも出かけられる時は出かける。

霧雨みたいな雨なので、基本は傘をささずにパーカーのフードをかぶればOK!

(まったくオシャレじゃないけど、オシャレな人はフードを被ってもオシャレなのだ)

しかもロンドン中を縦横無尽にバスも地下鉄も走り回っているお陰で、

もし雨に振られたら地下鉄の駅にもぐりこみ、あるいはやって来たバスに飛び乗りと、勝手気ままにやり過ごす。

(ワタシがいた頃は、バス、地下鉄ともに乗車賃にゾーン毎の上限があり、ロンドンの規定ゾーン内での移動なら上限金額以上には運賃は発生しない仕組みでとても助かった※調べたら今でもそうでした※)

 

そんなある日、友人から

「フルトンの傘、知ってる?」

と聞かれた。どうやら彼女のお気に入りで、ロンドンのメーカーらしい。

早速検索し、そのフォルムにやられた。

バードケージ(鳥かご)というタイプの傘が素晴らしく、傘は貴婦人のアクセサリーだった頃(何百年前だ)の欧州の美意識を感じる。

とはいえ、その場に居たら居たで「いつでも買える」という奢りから、

ロンドンを離れデュッセルドルフに移る際にすっかり失念していたワタシはものすごく後悔した。

 

そして何故か最近、Amazonでなくなりかけた精油を購入しようとした時に目の端に映ってしまった、フルトンのバードケージ。

長い時を経て(と言っても5,6年だ)再会したフルトンを諦めきれず、ついポチリ。

 

 

 

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これぞまさしくバードケージ。瑠璃色の小鳥さんが古臭くて愛らしい♡

気分上がるわ〜♡♡♡

こんな傘さして、ニタニタしながら雨の中をふらふらしてる気味の悪いオバサンがいたら、それはきっとワタシです。ごめんなさい。

 

そして今週末は雨になるとの予報だったので、

金曜日の昼休みに市立図書館のネット検索で読みたい本を数冊ほど予約。

知の巨人・佐藤優さんが高校1年の夏、ひとりで東欧・ソ連を旅した思い出を鮮明に綴った「十五の夏」上下巻、

ディアトロフ峠の遭難事件の真相究明に迫る「死に山」(映画化もされたので順番待ち50番目という人気作でいつ借りられるか未定)、

その他東欧の刺繍パターンや雑貨を中心に取り上げた可愛いムックや、

ハーブの育て方、使い方など眺めているだけで楽しい本の数々。

 

十五の夏 上

十五の夏 上

 

 

傘の上でパラパラと音をたてる雨に浮かれ、フルトンを挿し、

図書館までの道のりを小声で歌を歌いながら

(歌はなんだっていいんだけど、ワタシは何故かドイツ語の「ラテルネ(ランタン)」

=11月の聖マルティンのお祭りで子供たちがラテルネ(提灯)をかざし歌いながら家々をまわりお菓子や人型クッキーもしくはパンなどをもらう=を口ずさむ)

 

” Laterne,Laterne, Sonne,Mond und Sterne・・・( 提灯ちゃん、おひさまにお月さまとお星様・・・)"

 

ここまで書いているご自分は、良い気分で雨の休日を楽しく過ごしご満悦だが、

はたから見ると、いい年したオバサンが浮かれながら鼻歌交じりで雨の中を歩いていく絵を想像すると、若干怖い。

 

それでも雨は老若男女、お金持ちにも貧乏人のワタシにも分け隔てなく降り注いでくれるので、こんなワタシにもフルトンの傘と図書館本とコンビニスイーツくらいの贅沢は、許されてもいい気がする。